用語集

EBM(Evidence Based Medicine)/NBM(Narrative Based Medicine)

「EBM(Evidence Based Medicine)」とは、日本では「根拠に基づく医療」と訳される。
「科学的根拠(エビデンス)」「専門家(医師)の経験・知識」「患者の価値観」の3要素を総合的に判断して治療方針を決めることを指し、患者中心の医療を実現するための概念として世界中に広がっている。

従来の医療は、「専門家(医師)の医学的知識・経験」を中心に提供されていたが、疫学的に研究、証明されたもの「科学的根拠(エビデンス)」を重視した上で、患者に最も適した医療を行おうという考え方である。

疫学的に研究、証明された「科学的根拠(エビデンス)」は、効率的で質の高い医療を実現することに有効である。しかし、一方それは一般論、確率論としての情報であり、すべての患者にはあてはまらないという問題を内包する。

そしてその後提唱されたのが「NBM(Narrative Based Medicine)」(Trisha Greenhalgh)である。
「物語りと対話に基づく医療」と訳され、患者が語る「物語」から,医師は病気だけではなく、患者個人の背景や人間関係を理解し、患者の抱える問題を全人的(身体的、精神・心理的、社会的)にアプローチしていこうとする考え方である。
「科学的根拠(エビデンス)」が必ずしもすべての患者にあてはまる唯一の方法ではないことを前提とし、治療方針の決定には、患者の主観的な主張を尊重する試みである。

EBMとNBMは、対立する概念として理解されがちであるが、NBMは、EBMにおける3要素における「患者の価値観」を理解するためのアプローチを示したものともいえる。
いずれも患者中心の医療を実現するために両輪として機能することが期待される。

NBMにおける「患者の語り」は、おもに診療現場におけるものとしてその実践が検討されてきた。
一方、診療現場以外の場でも「患者の語り」を社会資源として、医療現場や社会コミュニケーションして活用しようという活動が始まっている。かつて社会に発表された「患者による病の語り」の多くは「闘病記」として出版される書籍であった。
しかしそれらに記録される「患者の語り」は、貴重な情報が含まれているにも関わらず、検索性が低い上に絶版が多く、患者をはじめとする必要な者の手に到達しにくいという問題点があった。

現在では、インターネットの普及に伴い、誰もがブログで綴ったり、動画として社会に公開され、検索エンジンなどを通じて、誰の手にも届くものになりつつあり、さらに有効に活用されることが期待される。

以下「患者の語り」をインターネットを通じて社会に還元する試みをご紹介する。

その他、患者の体験を製薬企業や医療機器メーカーにおける製品開発やマーケティング活動に活かそうという動きも活発化している。
医薬品による定量的な効果だけに着目するだけではなく、患者自身の生活の改善に寄与するかといった視点も含めた製品が求められている。

 


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