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医薬品マスタ

医薬品マスタとは?

日本においては超高齢化社会を迎え、慢性疾患や合併症の増加により、多剤併用や長期間の服用が一般的になってきました。さらに、使い方に注意が必要な新薬が次々に登場する中で、医薬品の使用には体系的なリスク管理や患者への適切な情報提供がきわめて重要です。

一方で、現在、日本で薬価基準に収載されている医薬品は1万数千品目にのぼり、それぞれに適応症、用法・用量、禁忌などが細かく定められています。こうした膨大な情報をすべて把握し、特定の疾患に対して最適な治療薬を迅速かつ的確に選択するのは、医師や薬剤師にとって大きな負担です。

このような状況において、安全で効果的な薬物治療を支援するために活用されているのが、医薬品マスタです。医薬品マスタとは医薬品の基本的情報を含むデータベースのことで、作成元によって異なりますが、一般に医薬品の名称(商品名・一般名)、YJコード、薬価、規格、剤形、製造販売会社、劇薬の指定等の情報を格納しています。


提供型データと監査型データ

医薬品マスタは、大きく分けて次の2種類に分類されます。

分類 内容
提供型データ 患者向けの薬剤情報や副作用情報などを、データそのものとして提供する形式。服薬指導支援や情報表示に活用されます。
監査型データ 処方や登録内容に対して自動的にチェック処理を行う形式。相互作用や禁忌などのリスク判定を支援します。

 


監査型データのチェック項目例

チェック項目 備考
相互作用チェック 医療用医薬品同士や、OTC医薬品との間での相互作用を検出します。
禁忌病名チェック ICD-10(国際疾病分類第10版)等の病名データと照合し、該当薬剤の使用を自動判定します。
妊産婦・授乳婦投与チェック 妊娠中・授乳中の方への投与可否を判定します。
小児投与禁忌チェック 年齢や体重に基づき、小児への禁忌投与をチェックします。
用法用量チェック 通常用量や回数との照合により、逸脱や誤入力を検出します。

医薬品マスタの重要性と今後の活用展望

医薬品マスタは、単なるチェック用データにとどまらず、医療ヘルスケアDXの基盤としての活用が期待されていると考えています。医師や薬剤師などの医療従事者の業務負担を軽減するだけでなく、服薬事故の予防やさらには生活者・患者への情報提供の質向上にも寄与しています。

特に、個人の健康・医療情報を活用するPHR(パーソナルヘルスレコード)との連携が進む中で、医薬品マスタを活用した服薬履歴の分析や、患者ごとのリスク予測など、新たなサービス展開も可能になっています。

また、API形式での提供により、外部システムやアプリへの組み込みも容易であり、これからの医療ヘルスケアの現場においては「安全性と個別最適化」の両立を実現するインフラとして、ますます不可欠な存在になっていくと考えています。


マイクロサービスとしての提供について

メディエイドでは、これらの医薬品マスタをAPI形式のマイクロサービスとして提供しています。電子カルテ、薬局システム、電子版お薬手帳アプリなどのPHR(パーソナルヘルスレコード)アプリなどに組み込み、安全で効果的な薬物治療や服薬支援を支えるインフラとしてご活用いただけます。

「どのようなデータ項目があるのか?」「自社システムで利用できるか?」など、より具体的なマスタの構成や仕様にご関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。導入や連携方法について、担当よりご案内させていただきます。

より詳しい医薬マスタのデータ内容や提供APIの詳細は、以下よりお問い合わせください。

メディエイドお問い合わせページ

*マイクロサービスについては、以下のページにおいて説明をしております。

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